完・打順の組み方~プロ球団で打順を組んでみよう~

戦略・戦術

打順の組み方3弾目。これまでの記事だけでは理解し難い部分もあったかと思いますので、今回はプロ野球球団を引き合いに説明してみようと思います。

巨人

1・梶谷

2・若林

3・坂本

4・岡本

5・丸

6・ウィーラー

7・大城

8・松原

9・菅野

この打順をどう思いますか?これは開幕戦のオーダーです。DeNAから梶谷選手を獲得し早々に1番固定を明言されていました。足も速く長打も備えており、個人的にも1番にピッタリのバッターだと思います。しかし強力な打者が多い巨人打線において果たしてこの打順がベストだったのか?

●若林、松原の起用法

セリーグではDHがなくピッチャーが打席に立たなければなりません。極端に言ってしまえば9番はアウトを献上する打順です。そのためセリーグは9番ピッチャーにどのような形で回すことがベストなのかを考えないといけません。開幕戦解説で取り上げましたが、この試合9番で攻撃が終了することが3度ありました。キリの良い攻撃だと思われている方は要注意です。※開幕戦解説参照

この流れを作ってしまっているのが8番松原選手です。そこまで打力が高いわけではありませんよね。

ピッチャーを送りバント要員と考えても松原選手が出塁しなかった場合は自動的に二死となります。

二死から梶谷選手が出塁した場合、次打者は若林選手です。若林選手もそこまで打力に突出した選手ではありません。梶谷選手が出塁した前提での2番起用だと思います。さらに両打で汎用性が効くということで2番にしているのでしょう。しかし二死からでは選択肢が限られてきます。

この打順の場合、打撃にそこまで期待の持てない二人を隣接させずに間に挟んでしまっているので下位打線からの攻撃が2番で止まってしまう可能性が非常に高く感じられます。

打力のバランスをこの二人でとっているような打順ですが、策を講じない巨人打線ではあまり意味がないように感じます。

●打力で力押し・1

同じメンバーで私が打順を組むなら

1・松原

2・若林

3・坂本

4・岡本

5・梶谷

6・ウィーラー

7・丸

8・大城

9・菅野

松原選手と若林選手を並べることで、二人の仕事がチャンスメイクに絞られます。中軸が安定しているからこそ組める打順であり、役割が明確な分個々の能力を存分に活かすことができると思います。

もちろんチャンスで松原選手、若林選手に回る可能性もありますが、現実のオーダーのように間に挟むことを考えるとチャンスで回る確率は低いです。

●打力で力押し・2

1・ウィーラー

2・梶谷

3・坂本

4・岡本

5・丸

6・大城

7・若林

8・松原

9・菅野

先述しましたが巨人打線の攻撃の特徴として、あまり策を講じないことが挙げられます。嵌まれば大量得点になりますが全く機能しない試合も多々見られます。言い方は非常に悪いですが、どうせ打たすだけなら打てる選手を上位から並べた方が得点の可能性は高くなりますよね。ヤケクソのような打順に感じるでしょうが先述したことを踏まえると理にかなっていると思います。

ソフトバンク

1・周東

2・今宮

3・柳田

4・グラシアル

5・中村

6・デスパイネ

7・栗原

8・松田

9・甲斐

これも開幕戦のオーダーです。ソフトバンクの強力打線の要因は個人の能力も当然ですが、役割が明確に分担されていることにあります。

巨人の「打力で力押し・1」に似ていませんか?

●固定に近い8番9番

これまでの試合で松田選手、甲斐選手はほとんどが8番と9番で並んでいます。打順によって凄みって変わりますよね?例えば甲斐選手が7番、栗原選手が9番になるよう入れ替えたとします。そうしてしまうと9番甲斐の魅力と比べてどうでしょうか?デスパイネの後に甲斐、、、怖くないですよね。

そういった意味で怖いと感じられるバッターが8番、9番にほぼ固定されていることが強力打線を裏付けるものだと言ってもいいでしょう。

私が打順を決めるとしても全く同じ打順を組みます。

●2番に強打者

巨人では坂本選手、ソフトバンクでは柳田選手が2番に座った試合があります。メジャーリーグのセイバーメトリクスにて割り出された得点するための効率的な打順で、日本でもこれを駆使した打順が度々見られます。

では実際にこの打順はどうなのか?これは完全なる私見ですが、巨人には不適合でソフトバンクなら適合することができる。ですが正直なところこの理論が最善とは思いません。その理由は、別記事「続・打順の組み方」で述懐した通り、残塁及び得点が発生した時点で打順は分解されるからです。

つまり2番強打者理論は初回の得点率に特化されたものということです。先制点を優先するのか、序盤以降の展開を優先するのかはチーム状況によって変わりますが私なら後者を選択します。

●巨人とソフトバンクの違い

巨人には不適合、ソフトバンクなら適合というふうに先述しました。この両チームの違いはDH制です。2番強打者理論を選択した場合DH制のない巨人は初回以降の攻撃で9番ピッチャーが非常にネックになります。自動的に一死または二死で2番に回ってくることがほぼ確定してしまうからです。しかしソフトバンクは下位打線であっても強力であるため、巨人に比べて理想の展開で2番に回る可能性は高いです。DH制の有無で話を進めましたが、パリーグならどこでも適合かというとそうではありません。層の厚いソフトバンクだからこそです。

まとめ

流行のようになりつつある2番強打者理論ですが、目的が明確になっていないと意味がありませんし、リスクを頭に入れておかないといけません。

何度も繰り返しますが、打順通りに進むのは序盤だけです。打順が分解された時のことを優先して考えることも大事ではないかと思います。

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