冬の間に大きくなろう!〜たくさん食べるには〜

トレーニング・ケア

アスリートフードマイスターである「ぽんかん」さんによる栄養講座第4弾です。

第1弾〜第3弾を未読の方は是非併せてご覧になってみてください。

これまでは必要な栄養素を中心とした記事でしたが、今回のテーマは「たくさん食べる」です。

僕は学生時代も現在も食事の量が非常に多いですが「食べることが苦手」「食べることは好きだけどたくさん食べるのは苦手」という選手もいます。

たくさん食べてほしいけど、なかなか食べてくれない。そういった親御さんもおられると思います。少しの一工夫、少しのアイデアで食べる量が変わる。そう思わされる記事となっています。

是非最後までご覧になってください。

以下よりぽんかんさんの記事です。




前回は成長のために大切は栄養素、カルシウムとタンパク質について書かせていただきました。
今回のテーマは「たくさん食べるには」です。
私は大学生の息子(もうすぐ卒業)がいるお母さんで、フリーでアスリートフードマイスターとしての仕事をしています。
この資格を取ったきっかけは高校球児だった息子が怪我や体調不良で練習を休んでばかりいたからでした。

何か私にできることはないか?と考えていた時、ヤンキースに移籍した田中将大選手の大活躍の裏には奥様の里田まいさんの食事サポートがある、という話を聞いて「うちでもやってみよう!」と思ったのです。
実際に勉強したことを活かして食事を作り、半年経つ頃には息子は半年で10キロ体重が増えて、けが人リストから解放され、高3ではレギュラーに、大学でも野球を続けることができました。

誰も予想していなかったことです。
もちろん食事だけが全てではありませんが、食事を整えることは、ベストコンディションで練習を続け、試合に出るための第一歩だと思います。
そして、食べることに興味がなかった息子にどうやってたくさん食べさせるか、ということが私の最大のテーマでした。

1、食べる量を増やす

体重75キロの高校球児が、激しい練習をしながらその体重を維持するには5000kcal超のエネルギーが必要でした。

食欲のない選手にとってはこれはなかなか大変なことです。
少しずつ食べる量を増やせるよう、調理法や盛り付けを工夫していきましょう。

⭐️ 食べやすいメニューを

これは選手の好みにもよりますが、オムライス、カレー、親子丼、牛丼のような丼ものやあんかけご飯、またはうどんやラーメン、パスタのような麺類は水分が多く食べやすいと言われています。
でも、食べるのに時間がかかるとご飯が水を吸って量が増え、逆に食べにくくなってしまうこともあるので気をつけて下さい。
お味噌汁におもち、スープにパスタなどを加えても、少しずつボリュームアップできます。
また、酢の物やマリネにしたり、カレー粉、ネギ、生姜、ニンニクなどで、食欲を刺激することも効果があると思います。

⭐️ 少なく見えるように

食べるものがたくさん見えた途端にプレッシャーを感じる子も多いので、「少なく見える」ように調理や盛り付けを工夫します。
ご飯はおにぎりの時に最も少なく見えます。炒めご飯の時には多く見えるので、味付きのご飯にしたい場合は炒めるよりも炊き込む方がおすすめです。
炊飯器で炊き込むとかさが増えないし、一気に大量に作れます。小分けにして冷凍しておくこともできます。
野菜は加熱した方がかさが減って食べやすくなります。茹でると減ってしまう栄養素もありますが、見た目の量が減るとたくさん食べられるし、残存農薬などが落とせるメリットもあります。

オムライス
洗ったお米にトマトジュースを入れ、適量まで水を足す。
鶏肉、刻んだ玉ねぎ、塩胡椒、コンソメキューブ、バターを一緒に炊飯器で炊く。
炊き上がったらオムレツをのせて出来上がりです。
たくさん作って冷凍しておくと、次の時にラクですね。

⭐️ キレイに見せる、盛り付けや食器を楽しむ

同じメニューでも、切り方を変えたり、いつもと違う食器を使ったりするだけで気分が変わります。
嫌いなプチトマトがお団子のように串にささっているだけでも小さい選手には効果があることもあります。
いつもと違う場所、出す順番によっても子どもの気分は変わります。
嫌いなものが大きく切ってあるとハードルが上がってしまいますが、小さく切ると同じ量でも多く見えてしまうことがあります。

メニューや素材によって、選手によって「プレッシャーの少ない形」を見つけてみましょう。

⭐️ 置き換えマジック

同じ食材でも、選手が食べやすいスタイルを考えてみましょう。
写真はトースト、牛乳、オムレツ、りんごの朝食メニューを食材をそのままでフレンチトーストに置き換えた例です。
材料は同じですが選手の気分はアガり、食べる量が増えるかもしれません。
下準備を前日にしておき、忙しい朝はりんごも一緒にオーブンに入れてしまえばラクですね。

写真はココアパウダーをふりかけてあります。この後メープルシロップをかけて食べました。
りんごはおなじみの果物ですが、加熱するとより食べやすくなります。レンジ加熱でもOKですし、お弁当用としてもおすすめです。

同じように、ご飯、焼鮭、卵、味噌汁の朝食を、おにぎり(鮭入り)と卵入りのお味噌汁に変えたり、選手の好みによって、ラクな気持ちで食べられるよう工夫をしてみて下さい。

⭐️ おやつを味方に

スナック菓子ではなく、ジャムや蜂蜜を添えたパンケーキや餅菓子、ドライフルーツや果物など、体を作るのに適したものを選んでいきましょう。この時期は焼き芋や干し芋などもオススメです。
プリンやカステラはタンパク源としても魅力的ですし、市販のものを買っても材料がシンプルで添加物なども控えめなものが多いので安心です。
大人はつい脂質や甘いものを避けようとしがちですが、少食の子にとっては、おやつや脂質も少量でエネルギー量を稼げる強い味方と考えることができます。上手に選んでいきましょう。
また、朝昼晩以外にも、補食を取れるタイミングがないかどうかも考えてみましょう。

たくさん食べるためだからといって、好きなものや同じものばかり大量に食べたり、偏った食べ方にならないように気をつけます。
おかずを増やしたら、お米や野菜も同じように増やしてください。肉や魚を交互にしたり、肉が続く場合は牛豚鶏と種類や調理法を変えたりして、いろいろな種類の栄養素が摂れるようにしましょう。

2、「今日何食べたい?」

選手に「今日は何食べたい?」と聞いてみることはよくありますよね。
そんな時に食べたいものがたくさんある選手もいれば、何を食べていいかわからない選手もいます。
私は息子に「毎日聞くな!」と言われて大げんかになったことがあります(^_^;)
食べたいものがわからない、と言われたら、まず体調について聞いてみましょう。 
年齢によっては「体調はどう?」と聞いてもピンとこないかもしれません。そんな時は練習がきつくなかったか?明日の予定は?などと聞いてみましょう。お通じの回数や様子(下痢や便秘)いつもよりおならがたくさん出ていないか?などからも体調を知ることができますね。

「疲れている」と言われたら、エネルギー代謝を促進するために、豚肉を使ったメニューや
消化の良い白ごはんやうどんにしたり、野菜は加熱したり汁物などに入れると食べやすくなります。
甘みのある副菜や補食で元気が出る選手も多いと思います。

「明日の練習は長い」「ダブルヘッダー」などと返って来たら、炭水化物を1〜2割多めにして明日のためにエネルギーを補給しておきましょう。
ご飯が増やせなければ、芋類やパスタサラダなどのおかずで炭水化物を多めにしてもいいですね。

3、まとめ

食が細い選手にとって、野球界の「たくさん食べろ!」は辛い時もあります。
そんな時も、家族だからこその気遣いや工夫で楽しく食事をさせてあげることを考えてみて下さい。
小さいうちは好き嫌いのある選手も多いと思いますが、食べられないものにこだわって食事が楽しくなくなってしまったら、それは逆効果になってしまいます。
その食材と同じ栄養素を持つものを食べられればオーケーという考え方もありますし、「嫌いだけど、野球がうまくなるために食べる!」という気持ちになれたら大成功ですね。
食べる量を増やすということが、たくさんの栄養素を摂るということにも繋がるように栄養バランスにも気をつけていきましょう。

食事を整えてもすぐに結果が出ないかもしれないし、ジュニア期は成長の個人差がとても大きいものです。
あせらず、ゆっくり、楽しみながら取り組んでみて下さいね。
次の大会が始まる春にはひとまわりもふたまわりも大きくなって、パワーアップしていますように!

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