続・打順の組み方~打線を繋ぐ組み合わせ~

戦略・戦術

別記事で打順に求める仕事を紹介しましたが、私の中ではあくまでも打順を組み立てる際の考えであり、実際の試合で打順に応じた仕事を求めるわけではありません。「どういう意味だ?」と矛盾を感じる方もいらっしゃると思います。今回は打順→打線という視点で説明していこうと思います。

打線ってなに?

打線とは、打順(攻撃布陣)を指します。攻撃時に連打や犠牲プレイ等で効率的に得点を叩き出したときには「打線が繋がる」と表現します。

打線の中にも抽象的な呼び方がありますよね。

「上位打線」「下位打線」「クリーンナップ」「先頭打者」等

これらが機能して初めて「打線が繋がる」と言います。

近年では西武ライオンズが「山賊打線」、横浜ベイスターズが日本一になった年はバントをしない「マシンガン打線」等、強力な攻撃陣を「〇〇打線」と表現することもあります。

打線を繋げるには?

打線が繋がる=連打。と認識している方もいらっしゃると思いますがそれは誤った認識です。

先述したように効率的に得点を挙げることを「打線が繋がる」と言います。

つまり、打率の高い選手を隣接して並べることだけが正しいわけではありません。

「上位打線」「下位打線」と区別があるように上位に打率の高い選手が並ぶのは当然と言えば当然ですが、それだけでは点を取れないのが野球です。

出塁後にどういった作戦を企画するかで得点率は変化します。連打を期待するのか、犠打、盗塁、エンドラン様々な作戦があります。学生野球ではあまり親しみがありませんが、得点圏打率の高い選手が次打者として控えている場合は、前を打つバッターに成功確率の高い犠打を遂行させた方が連打を狙うよりも得点率が上がるとは思いませんか?

つまり打順は、そういった部分を意識して組む必要があります。

打順の組み方

試合が始まり攻撃がスタートします。まずは残塁or得点が生じた時点で打順が分解されることを理解しましょう。ありきたりな打順の組み方で説明すると、足が速いから1番、小技が上手いから2番、打率が高いから3番、長打があるから4番、4番の次に打率が高いから5番、下位打線に低打率の選手を集中させるといった打順を組んだとしましょう。しかし4番で攻撃が終わった際は次の攻撃の先頭は5番から始まります。当たり前のことを言っていますよね?誰が聞いてもそう思います。

しかし、実際にこのような打順の組み方をしている人は本当の意味で打順を理解できていません。

4番で攻撃が終わっても次の攻撃が1番から始まると思っているのと変わりありません。

例えば攻撃が5番から始まったとします。5番の出塁後にどんどん打力が下がっていく下位打線でどうやって点を取ればいいのでしょうか?得点圏に進めたはいいが、その先が手詰まり、可能性の低いヒットや相手のエラーに期待しますか?これでは効率の良い得点はできませんよね。

打順ではなく打線での仕事

題名を変えて上記の引き続きです。

つまり攻撃の最初の打者が5番であろうと8番であろうと、それは当然先頭打者=1番打者ということです。以降の打者も然り2番3番と続いていくということです。

打順の役割とは、オーダーを決める際のことを指すものではありません。そのイニングで回ってきた順番が打順であり、回ってきた状況によって役割が決まります。8番打者に二死満塁で回ってきたとしましょう。8番だから打てなくて当たり前でしょうか?打てなくても仕方ないと諦めますか?違いますよね?チャンスで打席が回ってくれば下位打線であろうとクリーンナップと同じ仕事をしなければならないのです。打順とはこういったことを含めたシナリオを描きながら決めるものです。固定観念に縛られた昔ながらの打順の決め方では必ず手詰まりになります。

とは言うものの必ずしもシナリオ通りに事は進みません。本来繋ぎ役として配置していた選手にチャンスで打席が回ることもあります。クリーンナップと同じ仕事を!と先述しましたが自分の得意とする武器を選択しましょう。強行だけが正しい選択ではありません。

打順の特徴

上記「打順の組み方」で打順は分解されると説明しましたが、それは先頭打者が変動するだけであり、本来の打順は変わりません。補足しますと3番から始まっても後続の順番は変わらないということです。またまた当たり前のことを言っていると思われるでしょうか。

即ち何番から始まっても隣接するバッターは変わらないということです。

これが打順の特徴です。そしてこの特徴を活かすことが効率の良い得点(打線が繋がる)となります。

選手全員が同じ能力を持っているということはありません。誰にでも得意不得意があります。

「機動力」という言葉がありますよね。ご存知の方が多いと思いますがこれは足を使った攻撃を指す言葉です。ですが実際はひたすら走るだけではなく、足を生かす(盗塁をフォローアップできる)選手が存在します。このような選手と足の速い選手を隣接させることで機動力が生まれます。

別記事ランエンドヒット、スクイズを参照にしてみてください。

まとめ

日々の練習で目的を持った練習をすることが大切です。攻撃力向上はバッティング練習だけで補えるものではありません。打力に差が出るのは当然ですが誰もが出来うることを増やすことで誰と隣接しても結果を残せるバッターが増えてきます。打順は「並べる」のではなく「組む」ものです。

打順を組むためには、攻撃のバリエーションを増やすためには何をするべきかを明確にし実行できれば非常に強力な打線になることは間違いないです。

そして固定観念に縛られてはいけません。最近流行りの2番最強説というものがありますが、自分のチームでその打順を組んだ時に効率の良い得点に結びつけられるのかを吟味してください。

何度も繰り返しますが、目的は「効率の良い得点」ということを忘れないようにしていただきたいです。

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